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南伊勢の海に朝日が差し込むころ冬の穏やかな釣りが始まった、リアス式の深い入り江に広がるこの海は潮がゆったりと動き風の影響を受けにくい。特にアジ釣りにはぴったりのフィールドで、まずはサビキ釣りから始めることになる。そして釣れたアジをエサにして大物も狙いたい、またワームやジグを使って根魚も狙えるので多種多様な釣りを楽しむことができる。そんな冬のボートフィッシングを安全に楽しめるのは冬でも穏やかな日に限られる。
■穏やかな海に出船
今年一番の冷え込みのなかでも準備を終えてボートをゆっくり走らせると気持ちが良い、鳥が低く旋回していて釣れる予感も漂っている。まずは近くの水深15〜20mラインで魚探の反応を探って行く、底近くに“モヤッ”とした反応が点在している。これがアジの小規模な群れだ。アミかごにアミエビを入れて海に投入してあたりを待つ、今日は穏やかに暖かくなる予報なので安心して釣りを楽しむことができる。
■ライトサビキに小アジがヒットする
仕掛けは小アジ専用の5〜6本鈎サビキにアミかごを付ける、ボートではアミエビが無くても釣れるがよく行く堤防が工事で閉鎖になっているので残っているアミエビを使う。魚探で群れを探しながらゆっくり流しながら探る底を取り軽くシャクリってしばらくステイさせる。竿先が「コツッ」と小さく入り、そのままブルブルと生命感が伝わってくる、幸先よく上がってきたのは15cmほどのアジ、南伊勢のアジは湾内育ちのため脂が乗り生臭さも少なくとにかく旨い。しかも次々と鈴なりになって釣れてくる、大きくても20cm程度なので釣り過ぎに注意したい。
■ボートならではの釣りの楽しさ
湾内には養殖筏やブイが点在している、これらの影や潮下にはベイトが溜まりやすくアジの格好のポイントになる。一ヵ所で粘るのもいいが南伊勢のボート釣りはいろいろな反応を見ながら動くのが最大の強みだと思っている。そしてこうしたヒントを拾いながら釣り場を探していくのが面白い。しかしそこそこアジが釣れたので大物も狙いたい、ここは釣れたアジで大物狙いの「泳がせ釣り」をすることにする。またダウンショットリグで根魚も狙うことにしたが小物が釣れたのみに終わった。
残念ながら湾口まで行っての「泳がせ釣り」には反応が少なく、なんとかコウイカ(カミナリイカ)が釣れたのみ。それでもイカ用の仕掛けで無かったので取り込みには苦労した、数回アジを離したものの再度アタックしてきたため大きなネットで上手く掬うことができた。
■釣りを終えて
アジは持ち帰りが嬉しい魚でお刺身やフライで食べることにしている、海で過ごした心地よい疲れが残るなかの夕食で美味しくいただける。残念ながら青物や大型アジは釣れなかったがまだまだポイント開拓中である、今シーズンはほぼ終わったものの暖かく穏やかな日には安全な場所でボートフィッシングを楽しみたいと思っている。