細山長司さんの影響で本流竿を使うようになったのは、北海道の忠類川でサーモンフィッシングをしていたときなる。私は当時ルアーでサーモンを狙っていたが、細山さんは長い延べ竿を使い巧みにサーモンを釣り上げていたのだ。その時、長司さんはキングサーモン用ロッドのフィールドテストをしていたと思われたが、その釣りの所作を真近に見て憧れたのである。
■使い始めた本流ロッド(延べ竿)
それからは細山さんが使っていたシマノを使い続けることになる、初めて釣った魚は忠類川でのカラフトマス。しかしそのときに初めて使ったサーモンスペシャル83NKが折れてしまった苦い思い出がある、使い方が悪かったのかと思うがその感触は今でも残っている。それ以後は魚に折られたことは無かったが、昨年の秋にニジマスに古くなってきていたスーパーゲームGOWANを折られてしまった。ニジマスは小さくは無かったが竿を折るような大型ではなかった、なので使っているうちに経年劣化していたのかもしれない。
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■本流ロッドの楽しみ
子供のころから釣りが大好きで近くの川や海で釣りを楽しんでいた、川では竹ざおでハヤを釣り海では投げ釣りでキスやカレイを狙っていた。しかし大人になるにつれてOUTDOORブーム(1970年代)の影響でバックパッキングやルアー、フライフィッシングも始めた。金曜日の11PMのアラスカのキングサーモン釣りに憧れて、1997年北海道忠類川でサーモンフィッシングを始めた。もちろんその頃は延べ竿でサーモンを釣るような竿も無かったのでルアーで始めることになった。
そして2003年9月に故細山さんと忠類川でお会いすることができた、その時の鮮やかな手捌きと的確な狙いに驚くことになった。またポイントを共有して釣ることができたのも良い思い出であった、しかも瞬く間にカラフトマス掛け釣り上げてしまった。そんな細山さんに驚き憧れは持ったものの渓流では使っていたのは渓流ロッド、本流ロッドを本格的に始めるまでにはまだ数年掛かっている。
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今では釣りの中心は本流ロッドの大型トラウトフィッシングで、北海道の大河川を中心に釣っている。しかし大型の台風や気候変動などで河川環境も変わり簡単には釣れなくなってきている。たくさん遡上していたサーモンやアメマスも数少なくなってしまった、大型のニジマスも釣れにくくリスクを冒さないと釣れなくなってきている。しかも高齢化とともに体力の低下は否めなく、リスクを冒す勇気も気力も衰えてきているのが現実である。
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■それでも本流釣りは続けたい
しかし体が動くうちは無理せず続けたい、そのための運動は何とか続けている。渡渉や藪漕ぎを繰り返すような遡行は難しくなっている、それでも少しだけ歩いては入れるようなポイントを探しながら大型のトラウトを求めたい。とんでもないような大型ではなくとも良型のニジマスが釣れた時は嬉しいものである、昨年からは東北エリアも釣り始めているので楽しめる間は続けるつもりである。
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