毎年年末になると古い注連縄から新しい注連縄に付け替える、 注連縄は「笑門」や「千客萬来」が多いが伊勢地方は「蘇民将来子孫家門」(そみんしょうらいしそんけのもん)も多い。お正月には玄関に注連縄を飾り新しい年を迎える、一般的には松の内を過ぎると外すのだがこちら伊勢地方では1年を通して注連縄を飾っている。そのためどうしてもこだわってしまうのである、そして今年は蘇民将来の伝説の伊勢二見にある松下社の注連縄を購入して取り付けた。
■松下社の注連縄に変更
今までは年末に何も考えずにホームセンターで購入していた注連縄、1年間飾っていて付いている橙(蜜柑かも)は腐っている。これは橙(ダイダイ)が代々栄えるということで付いているのだが腐って来るので、あまり気持ちの良いものではない。そして昨年末にたまたま伊勢二見にある道の駅「民話の駅蘇民」で見つけた松下社の注連縄が非常に良かったので今年からは松下社の注連縄にすることにした。もちろん橙は付いていなので腐らすこともない。
■いつ取り換える
昔はあまり気にしていなかった注連縄の付け替え、年内中に付け替えればよいと思っていた。しかし最近付け替える日も縁起を担ぐようになってきた。
・12月31日:一夜飾りで×
・12月30日:旧暦の大晦日で×
・12月29日:二重苦で縁起が×
・12月28日:〇※早めはOK
実際今年は28日に取り替えることにした、新しい注連縄には橙は付いていないし木札も立派になった。
■「蘇民将来」とは
「蘇民将来子孫家門」(そみんしょうらいしそんけのもん)の由来
・蘇民将来の伝説に由来する、疫病神を祓うという強い厄除けの意味を持ちます。
昔、伊勢地方を旅した須佐之男命(スサノウノミコト)が泊まるところがなく困りはてていたところ、伊勢松下に将来兄弟という二人が住んでいた、大変裕福であった弟の巨旦将来に宿を頼んだが断られてしまう。大変貧しい暮らしをしていた兄の蘇民将来は、この頼みを快く引き受け貧しいながら出来る限りのおもてなしで一夜を過ごした。須佐之男命は、これを大変喜び、一宿の恩返しとして、茅の輪を与え、「後の世に疫病あらば、蘇民将来の子孫と云いて、その茅の輪を腰に付けたる者は、難を逃れるであろう」と言い残した。以来、蘇民家は後の疫病が流行っても免れ代々栄えたという。厄除けの方法として「蘇民将来子孫家門と書いて玄関口に飾っていれば、家は厄災・禍を免れるであろう」と言ったことからこの言葉をお札に記して飾るようになった。
我が家もこの故事にあやかり毎年「蘇民将来子孫家門」の札を付けた注連縄を、無病息災を願う慣しとして1年中門口に飾っている。そして今回から松下社の注連縄を1年間の間、飾っておくことになる。