キャブコンからハイエースバンコンへ乗り換えてから5年目になる、購入した目的が釣り旅なので車内にもいろいろ手をくわえてきた。しかしもともとが上質な作りなうえ思っている通りの内装なので、オフシーズンに追加で整備する必要もなくなくって来た。ただそれはそれで少し寂しい気もするが仕方がない、走行性・快適性・居住性のバランスが良くて夫婦2人での長期旅や定年後の旅の生活スタイルにマッチしている。そんなキャンピングーカー「コルドバクルーズ」の現在を本音でレビューしたい。
■トイファクトリー「コルドバクルーズ」とは
トイファクトリー社のコルドバクルーズはハイエーススーパーロングをベースにしたバンコンキャンピングカーで、 上質な内装家具に マルチルーム(トイレ)と 常設ベッド・冷蔵庫・FFヒーターなどが基本装備になっている。そして常設ベッドの下部には広いラゲッジスペースがあり釣り道具やキャンプ道具をたくさん積み込むことができる。また釣り旅では悪路を走行することを前提に、ベース車は4WDにLSD(リミッテッド・スリップ・デファレンシャル)を選んでいる。

■ 良い点 (長く乗ってわかった魅力)
夫婦二人旅にちょうど良いサイズ感であり、夫婦2人での長期旅になっても家として十分な居住空間があり快適である。常設ベッド・ダイネット・キッチンなどがバランス良く配置されている。また電装品(ソーラー、インバーター、FFヒーター、冷蔵庫、ポータブルトイレなど)は、日常使いから長期旅行まで対応できるレベルにあり買ってから装備を追加しなくても十分楽しめた。さらにポータブルトイレや荷物スペースとして使えるマルチルームは便利で、大雨や深夜のトイレは車内で済ませられるのでありがたい。またゴルフセットもハーフサイズ程度なら積載可能なので、長い旅では途中でゴルフを楽しむことも可能になっている。

ハイエースなので走行性能はバランスが良く街でも高速走行でも扱いやすく妻でも運転しやすい、またキャブコンのように風にあおられることも少ないので安心して運転ができる。実際に走ることが多い風の強い北陸道を走っていても、大型トラックの風圧も意識することなく乗用車感覚で快適に走ることができている。

■気になる点 (正直な不満・改善点)
冬季や長期旅ではソーラー・サブバッテリーの性能が「もう少し欲しい」と感じている、最近ではリチウムイオンバッテリーも搭載可能になってきているものの高価である。コルドバクルーズでは比較的高性能な鉛バッテリー(パワーソニック製)が搭載されているがハードワークな使い方は厳しい、そのため電子レンジやケトルなど高出力が必要な電化製品はポータブルバッテリーでまかなうようにしている。また本来ならエアコンも取り付けたいところであるがコルドバクルーズの場合、室外機を車体下に取り付けるため悪路を走ることの多い釣り旅では取り付けを諦めた。

車内も夫婦2人なら快適だが友人や家族4人以上で生活スペースを共有すると窮屈になる、また工夫しないと大人4人の就寝は非常に厳しい。また身長が170cmを超えてくるとダイネットでも天井に頭があたる、そのため少しかがむ必要もあり窮屈に思うかもしれない。

キャンピングカーで重量も重いので仕方がないものの正直燃費は悪い、高速道で長距離を走ってもリッター当たり8.5km程度である。北海道で快適に走っていても9.0kmくらいにしか伸びず、街中や悪路などを走行するとさらに燃費は悪くなる。

■まとめ
コルドバクルーズは「旅を日常にするキャンピングカー」 と言える、走行性・快適性・居住性のバランスが良く特に夫婦2人での長期間の旅や定年後の生活スタイルにマッチする。室内は上質で長期にわたる車中泊でも疲れることなく過ごすことができる、様々な課題もあったもののこの5年で解決もしてきている。そしてキャンピングカーは買って終わりでなく自分仕様に仕上げていく楽しさもある、このオフシーズンでは大きな整備は無いものの経年劣化も始まってきているので対処していきたいと思っている。

