北海道に限らず山で釣りをする際には常に熊との遭遇には気を付けている、できる限りの準備をして釣行するものの危険であることには変わりはない。昨年には朱鞠内湖で釣り人が襲われて死亡している、また数日前には羅臼岳で登山者がヒグマに襲われ亡くなられている。北海道には30年近く釣り旅しているが釣り人や登山者が襲われることは少ないと思っていた、それはヒグマのテリトリーを荒らすようなことはしないからだと思っている。しかし警戒心が強く臆病と思われていたヒグマが、積極的に人を襲うようになったとすると今まで以上に対策をする必要がある思っている。究極の対策はそんなところに行かないことである、しかしそれでも釣り旅を楽しむためには今まで以上にしっかりと対策してリスクを避ける行動が必要だと思っている。
■キャンピングカー旅のヒグマ対策
キャンピングカーなのでテント泊ではなく車中泊を心掛けている、またオートキャンプ場など安全な場所での宿泊を心掛ける。もちろんゴミの放置は絶対にしない、明かりの無い場所での深夜のトイレはキャンピングカー内のトイレを使用する。特に最近は街中にも出没して被害が出てきているので、自然の中のキャンプ場などでも早朝や深夜の外は危険度が高いと認識して回避行動を徹底する必要があると思っている。

■釣り場での対策
まずはヒグマと出合わないようにすることが特に重要だと思っている、そのため早朝・暗くなってからの釣りや行動は控える。そして熊鈴や爆竹などを使って人がいることを知らせヒグマが近づかないようする、また足跡や糞などを見つけた場合は早急に場所を離れる。もちろんヒグマを発見してしまったら慌てずに退避行動をとる、それでも固体によっては襲ってくる場合もありうるので羆撃退スプレーは胸にセットしている。そして林に入るときはいつでも使えるように手に持って歩くこと、必ず2人で行動することを心掛ける。

■ヒグマ対策で準備しているもの
①羆撃退スプレー
すぐに使えるように各自1個づつ胸のフォルダにセットしておく、以前に練習してみようとして少し噴射したところ刺激が強すぎて大変なことになったので取り扱いには注意が必要である。
②熊鈴
常に腰にぶら下げている、ただし渓流では川の音に消されるので爆竹とセットで使っている。
③ピストル型の爆竹(カネキャップ)
通常の爆竹は使い辛いので玩具のピストル型を使っている、爆発音は少し小さいが8連発で鳴らすことができるので歩きながら使っている。2人だと1回の装填で最大16回鳴らすことができる、そして出発前に火薬(8連キャップ)を装着しておいて予備キャップも携帯しておく。
④熊忌避剤の携帯
どれほどの効果があるかは分からないが非常に嫌な臭いがする、そしてこの袋を昨年から腰に付けてるようにしている。

■ヒグマとの実体験
約30年近く北海道の釣りを行っているので何回かヒグマとは遭遇している、毎年のように遭遇するのは船で渡る知床半島の釣りである。ここでは船長さんが常に監視してくれているので船長さんの指示に従って行動する、絶対に安全であるとは言えないがここのヒグマは食べ物を探しているだけで襲ってくるようなことはないようである。
キャンプでの遭遇は20年以上前に遡るが当時はキャンプの釣行で不注意から夕食のゴミを荒らされてしまった、テントの前に置いていた靴はとんでもないところに飛ばされていた。キタキツネかと思ったがしっかり山のほうまでヒグマの足跡が残っていたのでビビッてしまった。その後の釣行はキャンプはやめて宿泊施設に泊まっての釣行が続いた、しかし7年前ほどからはキャンピングカーでの釣行になり車中泊するようになった。
釣り場ではヒグマの足跡を見ることは多い、河原ではしっかりと足跡が残るので見つけた場合はすぐに離れるようにしている。また車を降りたところですぐに唸り声があり慌てて車に戻ったこともある。そういったこともあるのであまり遠くまで歩いて釣り場に行くことは少ない。

■まとめ
熊の出没は北海道だけではなく全国で多発している、熊の種類は違っていても危険であることには変わりはない。そして今までとは少し違ってきているように思える、専門家ではないので何とも言えないが人里に出てくる熊は明らかに増えてきていると思っている。
被害に遭われた方のご冥福をお祈りするとともに、自らが被害者にならないように細心の注意を払って釣り旅を続けたいと思っている。
