キャンピングカー「コルドバクルーズ」の サブバッテリーはパワーソニック製の鉛バッテリー使っている。比較的性能が良く新しいあいだは全く問題は無かった、しかし3年が経過し性能も低下してきている。電子レンジなどを使うと警告ランプも点灯するようになってきた、少しバッテリーも労わらないとますます能力が低下してしまいそうである。それでも通常使用では問題が無いことから、サブバッテリーを補完するためにポータブル電源を使ってみることにした。また使用にあたってはサブバッテリーとの使い分けをどうするか、どのように使うかを検討することにした。
<この記事の概要> |
■購入したポータブル電源
ASAGAO AS12—JPを購入した
キャンピングカーの予備電源にポータブル電源を使うことにした 2023.6.10関連記事
定格出力1200W(2400W)容量980Wh リン酸鉄リチウム
ポータブル電源を購入後、キャンピングカーの各電化製品が使えることは確認できた。しかしどのようにサブバッテリーと使い分けるか?キャンピングカーの電装システムは複雑なため素人には扱いにくい、どうすればポータブル電源を効率的に使えるか快適に電気を使うためには工夫が必要である。
またポータブル電源は安全性の問題もあるので導入にあたっては慎重にならざるを得ない、特にリチウムイオンバッテリーは発火の危険性がある。今回購入したバッテリーはリン酸鉄リチウムで安全性が高いものである、それでも高温多湿になるような場所や車内には放置することなく保管するように心がけたい。また車内設置の際の固定も行いたい、重量があるので万が一の事故の際にも動かないようにする必要がある。
■キャンピングカーのサブバッテリー(2台)で使う電気
キャンピングカーのサブバッテリーで使う電気は大きく分けてDC(直流)とAC(交流)に分けられる、交流はインバーターでDCをACに変換して使う一方DCはバッテリーから配線して使うことができる。冷蔵庫やカセットトイレ、照明などはインバーターを経由せずに使うことが可能になっている。
①車載冷蔵庫
旅の間は家庭の冷蔵庫と同様にずっと電源オンにしている、今までも20時間以上かかってしまうフェリーでも余裕で使えている。ただ念のため出来る限り満充電の状態で乗船するようには心掛けている、冷凍食品や生鮮食品なども入れているのでなおさらである。
②照明(LED)
照明もLEDなので消費電力は少ないものの我が車では、オンにするといったんほとんどのライトが一斉に点灯するので不要な照明はその都度消すことにしている。
③カセットトイレ
水洗なので給排水は電動である、使うのが短時間なので特に問題は無い。
④シンク(流し)
給水は電動になっている、トイレ同様短時間しか使わないので問題なし。
⑤テレビ
テレビは通常AC電源を使用する、しかしテレビもポータブルTVに変更したのでDCで視聴できる。しかも内蔵バッテリーを充電しておけば約1.5時間程度のTV視聴が可能になる。もちろんインバーターも使わなくて済む、快適に電気を使うためには工夫も必要になる。
⑥ACコンセント(インバーター1500W)
通常使わない場合はコントロールパネルでOFFにしている。電源をオンにすると待機電流だけで1アンペア以上の電気を消費するからである。
⑦各種家電(ACコンセント利用)
電子レンジ・電気ケトル・パソコン・スマホ充電などを使っている、なおエアコンは室外機の取付位置(悪路走行時)で不具合が起こりそうなのと夏場は混雑が嫌いなので旅することも少なく取り付けていない。
■家電をポータブル電源を使う
サブバッテリーで使うのは①~⑤、⑥⑦はポータブル電源を使うようにしたい。接続方法は電子レンジ以外は問題ない、しかしビルダー設置の電子レンジのコンセントの接続が分かりにくい。初めはキャンピングカーの外部電源に接続して使ってみた、電子レンジは問題なく動作することが出来た。しかし外部電源は車外の後部バンパーにあり、使うためには外に出て外部電源に差し込む必要がある。これでは面倒だし電子レンジだけでなくサブバッテリーにも電源供給するので十分な容量が必要になる、サブバッテリーの容量が少ないときに電子レンジを稼働できるかも心配である。
そこでキャンピングカービルダーのトイファクトリー社に問い合わせすると丁寧な図解付きで教えていただいた。簡単ではあったが電子レンジの土台のネジ4本を外して電子レンジ全体を少し前に引き出す必要があり、引き出すと奥に接続しているコンセントが見える。あとは外して電源コードを前に出してポータブル電源につなげれば良い。
またそう考えると初めからポータブル電源(リン酸リチウム)で補完すればインバーターは低出力でもよくて待機電流も少く低価格の400W程度のものでも良かったかもしれない、それでも1500W程度のインバータがあればそのまま家電が使えるので便利であると思っている。
■ポータブル電源の充電はどうする
さてポータブル電源も充電しないとただの箱でしかない、自宅であれば停電でもない限りACコンセントから十分に充電できる。しかしこれが釣り旅になると充電はキャンピングカーから行う必要がある、サブバッテリーを使ってポータブル電源に充電していては本末転倒になる。なおキャンピングカー「コルドバクルーズ」には225Wのソーラーパネルも積載している。
充電方法と弱点
実際に日々使う家電は電子レンジ3~4回、電気ケトル2回程度なので、満充電(100%)しておけば約30~40%程度消費して残量は60~70%程度になっていると思われる。通常のAC電源からだと30~40分で満充電にできる。そしてキャンピングカーでの充電を想定してみると・・・
①電源設備のあるオートキャンプ場やRVパークでACで充電しておく
・簡単ではあるが有料である
②走行充電でシガーライターから充電する
・充電に時間が掛かるので、長距離移動に限られる
③1500Wインバーターで車内のACコンセントから充電する
・急速充電の充電はサブバッテリーに負担を掛けてしまい本末転倒になるかも?
④サブバッテリーからシガープラグ(増設済み)を使って充電する
・急速充電は出来ないが晴天時や走行中は有効になる、バッテリーには優しい?
⑤個別の折り畳みソーラーパネルを購入して充電する
・天気の良いときにしか使えない、また移動中も使えない
ポータブル電源の充電方法は一長一短で、実際に長期の釣り旅に出て検証していく必要があると思っている。また数泊程度の釣り旅では出来掛ける前に満充電にすれば十分なので考える必要もない。
■まとめ
今回はポータブル電源を使うことによってサブバッテリーの節約だけではなく、キャンプ場などの電源も雨が続かない限り不要になりそうである。電源の有り無しでサイト料が1,000円~3,000円ほど料金も違ってくる、年間を通して差額を合計すると数万円は安くなる。そうなると2~3年くらい使えばこのポータブル電源の元も取れるかもしれない。また初めからリチウムバッテリーを搭載すれば、このような工夫をしなくても良いと思われるがその分車両の購入費用も高額になるので、よく考えたほうが良いと思っている。電気が使える快適さを失うことなく、安価に効率よく安全に使う方法を探って行きたい。