伊勢市内を流れる勢田川、昔から伊勢市内で使われる廃水が流れ込む。けっして綺麗とは言えない川なのだが鯉などの魚も多く生息している。また、この時期になるとボラの幼魚も遡上してくることも多い。この幼魚を狙う鳥類も多く集まってくる、小魚が空から落ちてきてびっくりするのも頷ける。
■遡上するボラ
今の時期には伊勢湾に流入する河川には各地でボラが遡上することがある、比較的流れが穏やで少し汚れている川に多い気がする。今回も名古屋市街の堀川に大量発生したりしてニュースになっている、また伊勢の勢田川でも同様にニュースになっている。
伊勢市内には現在は暗渠なっていて見えないが豊川や清川が流れ勢田川に流れ込む、また桧木尻川も勢田川に流れ込む。昔は家庭用廃水などが流れ込み非常に汚れていたが下水道が整備され多少は綺麗になってきた。それでも勢田川は澱んでいて、ここの魚はとても食べる気にはなれない。そんな勢田川に大量に入り込んだボラ幼魚、最下流は桧木尻川の流れ込みでその下流には魚は見られない。
■なぜこんな場所に集まってくるのだろうか?
伊勢湾は北風が吹きだすと海水温が低下する、確かに市街地の勢田川水温は多少は高いのかもしれない。暖かい水を求めてやってくるのか、餌を求めてくるのか分からない。しかし急激に低下する伊勢湾の海水を考えると前者かもしれない。もともと汽水域に多いボラが少しずつ暖かい水のほうに移動するほうが自然なのかもしれない。
■その後とまとめ
1月8日(日)に自宅から伊勢神宮までウォーキングする際、勢田川を通るルートで歩いてみた。若干だが少なくなったような気がするものの、それでもたくさんの群れを見ることが出来た。
ボラの大量発生は珍しいものではないが、川一面になることは少ないかもしれない。あまりに多かったので驚いてしまった、自然の営みは分からないことも多いので面白い。伊勢湾ではボラも多く群れなして回遊している、サーフでも時折群れが回遊してきてスレで掛かってしまうことがある。海で釣れるボラは綺麗な気がするが、ここから降海してくることを考えると・・・やはりリリースするしかない気がする。