太陽光発電のFIT(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)期間10年が終了すると売電価格が極端に低下する。そのまま放置すると年間で約10万円以上の収入減になることから太陽光発電の有効活用を実践することにした。実際に2月中旬から初めてかなり節電が出来ることを実感した。そして2月(3月請求)の使用料金を電力会社の提供するマイページで確認したところあまり削減効果が表れず昨年と同額程度になっていた。そしてその詳細を確認すると昨今の燃料の高騰が大きく影響していることが分かった。
■太陽光発電の有効活用 |
我が家の給湯システムはエコキュートシステムを導入しているので、深夜料金(ナイトタイム)安く昼間(デイタイム)は高く設定されている。なので通常であればエコキュートの沸き上げは深夜のナイトタイムに行うのが定石である、しかし太陽光発電システムは導入から10年が経過してFIT(固定価格買取制度)終了してしまった。そして太陽光発電の余剰電力の売電価格が42円から8円と大幅に減額してしまった結果、売電収入も激減してしまった。
余剰電力の売電収入(仮定)10,000万円 ⇒ 約1,905円(▲8,095円減額)
卒FIT(固定買取制度終了)後の家庭用太陽光発電の使い方で節電する 2022/02/24
これなら余剰電力を売電せずに使った方が有効である、そうは言っても昼間に使う電気は一般的には無い。また蓄電システムを進められても設備投資に100万円以上かかるので回収の余地はない。そこで深夜に沸かし上げるエコキュートシステムを太陽光発電でまかなえればと考えた、実際にはエコキュートシステムの時刻設定を変更することでデイタイムで沸き上げることが出来るようになった。※メーカー非推奨なので自己責任である
これで半月使用した結果、かなり節電できたと思ったが・・・3月請求額を確認すると去年と変わっていない、なぜか?
■電気料金の内容 |
早速、電気会社のマイページで昨年の請求内容の詳細を確認すると、771円ほど高くなっている。
2021年3月請求 | 12,031円 |
2022年3月請求 | 12,802円 |
節電の効果が全く表れず逆に上がっている、電気料金の見直しは4月からのはずである?
そこで請求明細を確認すると「燃料費調整額」という項目があり大幅に変更されている。
2021年3月請求 | ▲4,292円00銭 |
2022年3月請求 | 386円92銭 |
「燃料費調整額」とはなにか調べると ⇒ 発電燃料(原油など)の価格変動を毎月の電気料金に反映させる仕組みのこと
世界の経済状況や政局の変化が燃料価格に大きく影響した場合、電気料金が完全に固定されたままだと燃料価格が高騰したときに事業者が大きな損失を被ることになる。この事態から電力事業者を守るための制度である、しかし昨年から燃料費が高騰した結果、4,000円以上のマイナスから今年はプラスになっている。これではいくら頑張って節電しても電気料金が下がらないはずである。
■電気料金の負担高は続くのか? |
今回の燃料費調整価格は2021年10〜12月の貿易統計により算定されている、来月は2021年11月〜2022年1月の平均調整価格になる。原油等の燃料は上がり続けているので当面は調整価格も上がり続けるのだろう・・・・しかし節電しないことには売電収入が下がり電気使用料金が上がるのだから出来るだけ自己防衛しないと仕方がない。今までは「燃料費調整額」は気にしたことが無かったが世界情勢の変化で家庭にも大きく影響してくることがよく分かった。