年金は繰り上げか繰下げか今一度考えた

定年退職時(60歳)に国民年金を70歳に繰下げにする計画を行った、また来年3月には厚生年金の特別支給も給付される年齢に近くなってきた。さらに2022年には年金制度も改正されることから現状の確認を今一度行うことにした。また現状では繰り上げは考えていないが、繰り下げについて再検討することにした。

■前回(定年退職時)の年金計画

定年退職時に公的年金のシミュレーションを行って、65歳まで健康であれば70歳まで国民年金の繰り下げをする。

私は60歳で定年退職、再雇用せず黄金期を楽しむ?家内は3歳年下なのだが定年までは正社員で働く予定であり、厚生年金は特別支給で62歳から受給できる、現在は個人年金と貯蓄で生活を賄っている。もちろん家内の給与収入もある。

第2号被保険者(会社員など)※昭和33年3月生まれの場合

3階 企業年金 60歳から受給
2階 厚生年金(特別支給) 63歳から受給
1階 国民年金(基礎年金) 65歳から受給

年金の繰り上げ受給

支給開始を1か月単位で繰り上げ
0.5%減る(改正後は0.4%)

60歳から年金を受け取ると30%減(改正後は24%)となる

年金の繰下げ受給

支給開始を1か月単位で繰り下げ
0.7%増える

70歳から受け取ると42%増になる ⇒ 損益分年齢は81歳

※なお特別支給の厚生年金は年金の繰り上げ、繰下げはできない。

自分のケースだと63歳から特別支給の厚生年金が受給できるので、繰り上げは考えられないが60~63の間は個人年金・企業年金と貯蓄で賄えば63歳~70歳まではなんとか生活はできる。さらに65歳からは繰り下げしなければ多少の余裕ができる。

■余裕 = 貯金にするか繰り下げするか?

健康年齢までは年金を繰り下げても節制した生活で過ごせるのであれば、介護状態になったときにでもできる限り子供に迷惑を掛けたくない、70歳を超えると個人年金なども無くなり年間収入も大幅に減ってくる。国民年金と厚生年金だけで大丈夫だろうか?って思ってしまう。

定年後の2年間で行った生活を続けられれば貯蓄もできると思う、しかし貯金の利子は無きに等しいことから繰下げを行って42%増して70歳からもらうのが良いと思えてくる。ただし、国民年金のみ繰り下げる。これだけで年間約32万円の増額になる。損益分岐点は約82歳となる。また、病気などで長生きが無理と思えば、繰り下げ受給前(70歳)であれば遡って65歳からの支給額を受け取ることも可能である。

ここで問題になるのが健康年齢(男性は72歳)⇒82歳まで生きてないと損をする

健康で日常生活を送ることが出来る健康寿命は男性だと72歳とされるが、年金を早くもらって充実した生活を健康なうちに過ごす考え方もある、しかし75歳以降では生活費も減ると思うのでので難しい選択になる。

■2022年4月の年金法改正のポイント

1、年金をもらう年齢を遅らせられる幅が75歳まで拡大する(繰り上げの減額率0.5%⇒0.4%に改正される)
2、働くシニアの年金減額基準が緩和(28万円⇒47万円)
3、パートなど短時間労働者への厚生年金適用拡大
4、個人型確定拠出年金(イデコ)に加入しやすくなる

主に現在働いている人や60歳以降も働きやすくするための法改正になっている、75歳までの繰下げが出来るようになるかもしれないが、86歳まで損益の分岐点も繰り下がってしまう。

■繰り上げ・繰り下げのまとめ

2022年の改正はいまのところ私には影響がないと思われる、しかし自らの年金の仕組みを理解することが大切になるのである。ただ健康だけはいつどうなるか分からないので厄介である、いつまでも健康のまま生きられるわけがないのである。今まで国民年金のみ繰下げを考えていたが、慎ましい生活であれば繰り下げなくても何とか生活できるのではないかと思うようにもなってきた。65歳までは2年半の期間があるのでもう少し考えよう。また、1ヶ月単位で繰下げできるので繰下げ期間の検討もしておきたい。

もちろん人生は損得で生きたくない・・・黄金生活は自ら創らなければならないと思う。

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