伊勢神宮 外宮めぐり 参拝のおすすめコース

お伊勢さん検定上級編を持つ「さるもん」から分かりやすい伊勢神宮、外宮の参拝コースを個人的に紹介したいと思います。子供の頃から慣れ親しんだ伊勢神宮、初めは外宮からスタートします。ちょっとディープなところもお楽しみにしてください。

目次(外宮めぐり)

入口(表参道・北御門口)
火除橋(ひよけばし)
古殿地(こでんち)
正宮(しょうぐう)
多賀宮(たかのみや)
土宮(つちのみや)風宮(かぜのみや)
四至神(みやのめぐりのかみ)

御厩(みうまや)
北御門口

外宮域内案内図(表参道側案内図:現在地)

入口は2か所あります、表参道と北御門口です。一般の駐車場だと北御門口が近いですが表参道から入って北御門から出るコースで参拝します。遠回りですが別宮の「月夜見宮」に行くには近いですし、駐車場によっては近くなります。なお公共交通機関や観光バスの場合は表参道を戻るほうが早いです。

さて火除橋を渡り表参道に入ります、渡り終わるとすぐ左手に「手水舎」がありますので手と口を清めましょう。

①初めに右手で柄杓を持って左手にすすぎ清め➁柄杓を左手に持ち替えて右手を清めます③さらに柄杓を持ち替えて左の手のひらに水をそそぎ口を清めます④左手を清め、残った水を柄杓を上に傾けて柄をすすぎます。

手水舎の反対側には樹齢1000年の「清盛楠」が素晴らしい枝ぶりを見せています。「清盛楠」は平清盛が勅使として外宮に来たときに、冠に触れた枝を切らせたとされています。

清盛楠

さあ鳥居をくぐり正宮の豊受大神宮にお参りしましょう。途中、右手に神楽殿があり授与所(お神札・お守り・御朱印)もありますが、正宮へ進みましょう。右手に広く開けたところに「覆屋」が見えてきます、「古殿地」といわれ、第62回式年遷宮される前の正宮御殿の跡地になります。次回の第63回式年遷宮ではこちらに正宮を建てることになります。※覆屋(おおいや)は正殿の中心で、心御柱が建てられる場所です

豊受大神宮は内宮の鎮座より500年後に天照大神の食べ物(大御饌)の守護神として迎えられたといわれています。御正宮は内宮と違い石段は無くそのまま神前にむかいます。

豊受大神宮(とようけだいじんぐう) 御正宮 祭神 豊受大御神(とようけおおみかみ)

この鳥居をくぐると撮影は禁止なります。なお、正宮は「お願いする場所ではありません」感謝をする場所です。またお賽銭をする方が多いですが「賽銭もする必要ありません」、なので賽銭箱はありません。それでも賽銭する人が多いので神域が穢れないように白布が敷られているのです。また豊受大御神は衣食住の諸産業の守り神として鎮座されており多くの参拝者が訪れます。

拝礼の作法(二拝二拍手一拝)

①姿勢を正して深く二拝します ➁ニ拍手して、感謝を祈ります ③再度、深く一拝します

伊勢神宮(外宮)正宮の参拝はおわりましたがしましたが、これから豊受大神宮内周辺の別宮・摂社・末社などたくさんの社殿がありますのでお参りしましょう。まずは外宮第一の別宮「多賀宮」に向かいましょう。

来た道を少し戻ると右手奥に向かう道がありますが、途中に御装束神宝や奉仕員を祓い清める式年遷宮の川原大祓が行われるところに「三ツ石」があります。パワースポットように思われがちですが手をかざすのは止めたほうが良いと思います。しめ縄で結界が張られていて神様が祀られていますので手は合わせたほうが良さそうです。

「三ツ石」を過ぎると、右に小さな石橋があります。これは亀石といわれていて見方によっては亀に見えることから「亀石」と呼ばれています。この橋を渡った先に98段の石段があり登りきると「多賀宮」に到着します。

亀石(亀の頭と甲羅と見えませんか?)

多賀宮(別宮)豊受大御神荒御魂(とようけおおみかみのあらみたま)

石段を登りきると、豊受大神宮の第一位の別宮多賀宮です。外宮の荒御魂とされ、自らことを起こすときの決意と成就を願う参拝者が多く訪れます。ここには賽銭箱がありますのでお賽銭を入れて願いことをすることになります。もちろん拝礼の作法(二拝ニ拍手一拝)で行います。

石段をくだると正面に「土宮」(別宮)の鳥居と社殿があります。

祭神は大土御祖伸(おおつちみおやのかみ)、外宮の土地の守り神です。

参道を挟んで土宮の向かいに「風宮」(別宮)があります。

祭神は級長津彦命(しなつひこのみこと)級長戸辺命(しなとべのみこと)で、風の神をまつり農作物の生育にかかわる風や雨をつかさどる神です。

さて、亀石(石橋)を渡って右に曲がると正面左に神楽殿(授与所)がありますので必要であれば立ち寄ってください、御朱印もここでいただくことが出来ます。ここからは来た表参道を戻らずに左の北御門参道に入ることにします、左に入るとすぐ左手に五丈殿と九丈殿がありますが、大庭(おおば)の石畳の中に「四至神」(みやのめぐりのかみ)がまつられています。

「四至神」(みやのめぐりのかみ)所管社

外宮の境界を守る神でかつては境界の周囲に数多くまつられていましたが、現在はこの一か所だけです。写真のように一段高い石段があり、榊(さかき)が1本だけ立つという簡素なたたずまいです。

四至神のあるこの大庭(おおば)の奥に五丈殿があり雨天の際に御祓いを行います、また式年遷宮には饗膳も行われます。また手前の九丈殿は外宮の遠くにある摂社・末社・所管社のおまつりをする社殿です。

そのまま北御門参道をすすむと左手に神様の食事を作る台所の「忌火屋殿」(いみびやでん)があります、その奥に「御酒殿神」(みさかどののかみ)がみえますが、立ち入ることが出来ませんので忌火屋殿前から遥拝します。三節祭には4種類の神酒を奉納してから神前に供えます。またこの「忌火屋殿」で調理されたお食事は、1年中欠かすことなく朝夕に大御神にお供えする神事が正宮内の御饌殿で行われます。さらに忌火屋殿から先に進むと左手に御厩があります。

御厩(みうまや)

ここには毎月1日、11日、21日には正宮に見参するため「神馬」が見ることできます。この先を進むと火除橋があり渡ると北御門口にでます、出た先には第1・2・3駐車場があります。ここまで。1時間足らずで回れます。時間があれば「月夜見宮」参拝や「せんぐう館」(休館中)で遷宮の資料館を見学すと良いでしょう。なお「せんぐう館」は平成29年の台風で冠水し現在、治水工事を行っており休館中ですが遷宮の貴重な資料が見られるので修復が待ち望まれます。

内宮めぐりについても、また神宮の125社についても順次アップしていきたいし、周辺のお楽しみポイントも紹介するつもりで