キャンピングカーはさらに十勝方面へ向かった、狙っていた十勝川本流は思っていたより雪代が強い。支流に向かう手もあるが然別湖に向かったほうが楽しめるであろう、そして今回の旅でぜひ出会いたかった魚のひとつが、然別湖固有のネイティブトラウト「ミヤベイワナ」だ。ミヤベイワナは、大雪山系の然別湖にのみ生息する希少なイワナの亜種として知られ、かつて絶滅寸前まで数を減らしたものの、保護活動によって現在までその命がつながれている。年に一度の然別湖を訪れるアングラーにとって釣ってみたい美しい特別な魚である。
■然別湖グレートフィッシングへ
強風で思うような釣りができないことが多い然別湖のボートフィッシング、この日は然別湖グレートフィッシングへの2度目のチャレンジとなった。釣り旅の最終日の午前中に再度訪れることにした、天候も回復し湖面も比較的穏やかな予報だったため然別湖へ向かうことになった。湖岸から見える然別湖ブルーの美しい水。周囲には原生林が広がり、まさに北海道らしい景色が続く。魚の反応は決して多くないが、ここにしかいない魚を狙っているという期待感が自然と高まる。

しかし然別湖の自然は甘くは無かった、穏やかな朝から一変この日は前回とは真逆の風に音更湾に向かうはずが1時間漕ぎ続けても音更湾に入れない。音更湾は諦めて風裏になるウグイス湾へ、日陰に入ると寒いほどだが上陸して岸から釣ることに。2度目のボートフィッシングも釣っている時間よりボートを漕いでいる時間のほうが圧倒的に多い、ポイントを移動するためにボートを漕ぐのだが風が強いとなかなか進まない。その間はトローリングで釣っているのだがトローリング中は妻がロッドを握る、釣りには辛い時間だがボートを漕ぐのも楽しいものである。

■出会えたミヤベイワナ
何回かチェイスはあったもののなかなかフッキングしない、しかし次の瞬間ロッドに心地よい重みが伝わった。バーブレスフックがフックアウトしないよう慎重に寄せて、ネットに収まったのは体側に美しい模様をまとった35cmほどのミヤベイワナだった。サイズもまあまあ大きくこの魚に出会うために本州から北海道まで旅を続けてきたことを思うと感慨深い。天然魚ならではの力強さと美しさにしばらく見とれてしまった。写真撮影を終えた後は素早くリリース。元気よく深い湖へ戻っていく姿が印象的だった。その後はボートのトローリングでも釣れたが、帰路のことを考えお昼には終了して苫小牧に向けて進むことにした。

■まとめ
天候不順に悩まされながらも再び訪れた然別湖で、然別湖固有のネイティブトラウト「ミヤベイワナ」と出会うことができた。サイズ以上に価値のある一匹は、本州から続く長い釣り旅の大きな目標のひとつだった。美しい湖と原生林に囲まれた特別な環境の中で味わった感動は忘れられない思い出となった。そして長く続いた初夏の釣り旅もいよいよ最終日。充実感と少しの寂しさを感じながら、キャンピングカーは苫小牧へ向かった。
釣り旅⑧|天然ニジマスとの出会い、そして十勝へ ≪ 釣り旅⑨ ≫ Coming soon

